『肝臓』学会誌に掲載

学会誌



これまで、日本にはみられないとされていた、B型肝炎ウイルスによる急性肝炎患者さんが、発見されています。いったん感染すると経過はこれまでのウイルス感染に比べ、経過が長い事例が多いようで、それだけ、感染頻度は高いのが特徴です。

筑波記念病院と相川内科の患者さんの報告が、肝臓学会誌に掲載されました。




2013.7.15発行

相川 達也

甲状腺がんの検査

6月5日に福島県が開催した「県民健康管理調査検討委員会」(星北斗座長)で、2011年度と2012年度の2年間で17万5千499人の子供が、甲状腺の超音波検査を受け、二次検査を受けた421人から、27人が「甲状腺がんまたはその疑い、内12人は確実にがん」であったと報告されました。「子供の甲状腺がんは100万人に1〜2人」と福島医大の教授たちが言う数字と比較して、17万人余から、確実にがんとされた子供が12人ですから、100万人あたりでは70人と、大変大きな数字になります。原発事故の影響ではないと、福島医大の教授たちは言いますが、甲状腺がんはチェルノブイリ事故で多発したことが、国連機関で公認されています。事故との関わりを議論するよりも、更に広く、水戸も含めて、被爆した人々をしっかり検査し、発見されたらすぐに、処置をする現実的な対応が迫られています。当院でも甲状腺検査を行っています。検査をご希望の方は医師にご相談ください。




当院の甲状腺検査

【画像診断(超音波検査)】

当院での甲状腺超音波検査は、のどの部分に検査用のゼリーを塗り、プローブと呼ばれる機械を当てて、下記の「検査のポイント」について行います。検査にかかる時間は、およそ10〜15分ほどになります。


甲状腺



検査のポイント

  • 大きさの計測(模式図a・bの大きさ、峡部(最も細い部分)の幅)
  • 表面の形状を観察
  • 内部エコーの様子を観察
  • 膿胞、石灰化、腫瘤などの有無を確認
  • 内部の血流の様子を観察


【血液検査】
  • 甲状腺の機能検査
    • 正常に機能しているかを調べます
    • 甲状腺ホルモン(TSH、F-T3、F-T4)
    • サイログロブリン(Tg)、抗サイログロブリン抗体(Tg-Ab)
    • 抗甲状腺ペリオキシダーゼ抗体(TPO-Ab)など
  • 甲状腺の腫瘍マーカー
    • 腫瘍が有るかを調べます
    • CEA、カルシトニン、など



2013.7.15発行

相川 達也

C型肝炎治療の新たな内服薬 - 三剤併用療法

昨年暮れに新しいC型慢性肝炎に対する内服薬が我が国でも承認され、保険診療で使えるようになりました。


C型肝炎の治療にはウイルスを排除する生体の反応を一層高めるインターフェロンと、これと併用するとインターフェロン作用を増強する、リバビリンが用いられてきました(PEG-RBV)。しかし、ウイルスを排除して肝炎が終息する状態(SVR)になるのはたかだか、60%でありました。今回承認されたテラプレビルは肝炎ウイルスの遺伝子に直接作用して、C型肝炎ウイルス(HCV RNA)の増殖を抑える初めての抗ウイルス剤です。すでに、2009年から欧米10カ国の医療機関で検討され、有効性が確認されています。


このクスリは単独で使用するのではなく、以前からのPEG-RBV治療と一緒に、三剤併用として使われてきました。いくつかの文献からみてみましょう。

禁煙外来

はじめに

当院でもこの2010年6月から禁煙治療を保険診療として実施できるようになりました。禁煙指導の保険診療自体は2006年から認められていましたが、当時使用できた薬剤による禁煙成功率はたかだか20%程度でした。しかし、画期的な経口禁煙補助薬が2008年に発売されたことから、禁煙成功率は約50%へと飛躍的に改善してきています。当院に通院中の患者さんの中でも高血圧、糖尿病、高脂血症の方々が大変に多いことから、禁煙指導はとても重要です。動脈硬化予防の観点から、今後ますます重要となるこの問題に病院全体で従来以上に取り組むため、施設内に止まらず敷地内の全面的な禁煙を徹底し、併せて保険診療で禁煙治療を行えるように器具(呼気中の一酸化炭素濃度の測定器)も揃えました。今回はひろばの紙面を借りまして当院全体で取り組む禁煙外来の宣伝を大いに致したいと存じます。

重い肝障害の方に障害者手帳が出ます

平成22年4月より身体障害者福祉法において、肝臓機能障害が追加されることになりました。これに伴い、肝臓機能障害が身体障害者手帳の交付対象となり、障害の種類・程度により様々なサービスが受けられます



サービスの具体例

障害の種類・等級・生活状態等によって異なります。

  • 医療費の助成(1〜3級
  • 福祉機器(車イス、杖等)の交付
  • 各種税金(所得税、住民税、相続税等)の控除
  • 各種交通機関(電車、バス、タクシー等)の割引
  • 県立公共施設の割引
  • 自動車税の割引

などがあります。



対象となる方

  • 重症の肝硬変の状態(認定基準参照)であって、障害が固定・永続し、日常生活活動に著しい制限を受けている方
  • 肝臓移植後、抗免疫療法を受けている方


認定基準

  1. 肝性脳症、腹水の有無(状態)、血液検査でのアルブミン、プロトロンビン、総ビリルビンの値を確認し、Child-Pugh分類を参考に1〜3点の点数で評価します。この合計点数が10点以上の状態が、90日以上の間隔をあけた検査において連続して2回以上続くもの。
    Child-Pugh分類
    1点2点3点
    肝性脳症なし軽度(I・II)昏睡(III以上)
    腹水なし軽度中程度以上
    血清アルブミン値(Alb)3.5g/dl超2.8〜3.5g/dl2.8g/dl未満
    プロトロンビン(PT)70%超40〜70%40%未満
    血清総ビリルビン(T-Bil)2.0mg/dl未満2.0〜3.0mg/dl3.0mg/dl超

  2. 次の1.〜10.の項目のうち、1項目以上が認められるもの。ただし、該当項目の数により認定等級(1〜4級)が異なります。
    1. 血清総ビリルビン値(T-Bil)が5.0mg/dl以上
    2. 血中アンモニア(NH3)濃度が150μg/dl以上
    3. 血小板数(PLT)が50,000/mm3以上
    4. 原発性肝癌治療の既往
    5. 特発性細菌性腹膜炎治療の既往
    6. 胃食道静脈瘤治療の既往
    7. 現在のB型肝炎またはC型肝炎ウィルスの持続的感染
    8. 1日1時間以上の安静臥床を必要とするほどの強い倦怠感及び疲労感が月に7日以上ある
    9. 1日に2回以上の嘔吐あるいは30分以上の嘔気が月に7日以上ある
    10. 有痛性筋けいれんが1日に1回以上ある

A、Bいずれも該当する場合、認定基準を満たし、申請対象となります。

ただし、診断前6か月間にアルコールを摂取している方は、アルコールにより肝機能悪くなるため対象となりませんのでご注意下さい。また、認定基準のうち、血液検査は受診結果よりご自身でも確認出来ますが、肝性脳症、腹水の有無(状態)等は、ご自身では判断が難しいと思われます。申請をお考えの方は、まず主治医へご相談されることをお勧めします。



認定基準

申請から交付までの流れは次のようになります。

  1. step1必要書類の交付
    お住まいになっている市町村の障害福祉課で必要書類の交付を受ける
  2. step2診断書作成
    指定医師の診断を受け診断書を作成してもらう
  3. step3申請手続き
    書類を揃え、市町村の障害福祉課で申請手続きを行う
  4. step4審査・交付
    市町村で審査し、障害福祉課より本人へ手帳交付


必要書類

  • 身体障害者手帳交付申請書
  • 身体障害者診断書
  • 意見書(*指定医師が作成したものに限ります)
  • 本人の顔写真2枚(縦4:横3の証明用写真)

*指定医師:障害の種類ごとに都道府県知事の指定を受けた医師

当院では、相川達也・相川礼子・小島眞樹が指定医師となっております。ご希望の方は主治医にご相談ください。




2010/3/15発行

医事課

肺炎球菌ワクチン

「肺炎球菌」という細菌は肺炎を起こす原因菌の一つで、その割合は肺炎全体の60%と言われています。その肺炎球菌を狙った予防ワクチンをご存知ですか?

このワクチンの抗体価は4年後で90%、5年後で76%と言われ、健康な人の場合、5年間は抗体価を維持(個人差があります)できます。また、以前は生涯1度の接種しか許可されていませんでしたが、昨年末から再接種が可能(初回接種から5年以内の場合、副作用が酷いため、その間は接種を行わない方がよい)となりました。

ご希望の方は、医師にご相談ください。




2010/3/15発行

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